• VRで

    ひとが本来持っている「力」を

    引き出し、高める

  • 自己効力感

    「自分でなんとかできた!」が生み出す力

    心療内科医としての気付き

    心療内科には、不安・抑うつ・痛みの辛さを訴える方々が訪れます。最善を尽くし症状の軽減を努めることは、医療側の大きな責任です。しかし、私は一つのジレンマに悩むようになりました。薬の調整などで症状を軽減することが「受け身の姿勢」を促してしまっているのではないだろうか…。ひとりひとりの「癒える力」「治る力」を削いでしまっているのではないか…。「自分ではどうすることもできない」という思いが、不安などの症状を強くしてしまってはいないだろうか…。

    「背中を押す」ツールを一緒に探す

    「薬は、1本指で背中を押してくれる程度の支えに過ぎない。回復のプロセスを進んでいるのは自分自身。自分の背中を押してくれるものを一緒に探しましょう。」心療内科医としての私のスタンスです。血液検査データに基づいた栄養療法、認知行動療法など「背中を押してくれるツール」を提示し、「やってみようか」と思えるものを一緒に探し実践に伴走します。体調には自然な波があること、いつもの「ツール」で体調が回復する経験を確認することで「何とかなるから、怖がらなくても大丈夫」という気持ちが育まれていきます。

    新たな「ツール」としてのVR

    栄養療法、認知行動療法等は素晴らしいツールですが、効果を実感するまでに一定の時間が必要です。効果を待ちきれずに中断してしまう方も少なくありません。体験した瞬間から変化の兆しを感じられるツールはないだろうか…。そんな時、VRに出会いました。VRの可能性に注目し、まずは多くの方が苦手とする歯科領域での活用に着手しました。

  • Bio-Psycho-Social-Eco-Ethical Model

    心療内科医として、大切にしていること

    心身医学

    心療内科は、心身医学を基盤とした内科です。便宜上、心療内科の看板を掲げている精神科医が多いので、心療内科と精神科が混同されているようですが、別個の分野です(詳しくはこちら)。心身医学では、Bio(身体そのもの)、Psycho(心の状態)、Social (社会的な要素)、Eco(環境)、Ethical(倫理的な側面、特に医師との信頼関係)を全て踏まえて疾病を捉え、診断し、治療を進めていきます。心身医学は、歯科・小児科・皮膚科・産婦人科・整形外科等でも実践され、専門分野の枠組みを超えた普遍的なアプローチです。

    心身医学 × VR

    VRは、馴染んでいる感覚や自分と環境の境界などを大きく揺るがす力を持っています。VRの影響が及ぶ範囲には、身体や心はもちろん社会や環境も含まれ、その大きさは心身医学のモデルを彷彿とさせるものです。VRの影響力は、その大きさ故に留意すべき点もあると考えます。だからこそ、医療という枠組みでVRの応用を進めることが重要であると考えるのです。社名BiPSEEは心身医学モデルを示す頭文字。VRの持つ大きな可能性と留意点に、しっかりと真摯に向き合う姿勢を表しました。